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Machician - 第2話 好きとスキと (8)
「やっと終わりました」
 溜息をつきつつ机を運ぶ。
「来て早々掃除当番なんて運悪いね〜」
 同じく掃除当番のうめも机を運ぶ。
「でもこういうのは楽しいです」
「そぉ?」
 掃除を楽しいという王子様の考えはうめには理解できない。
「あ、高士君」
 高士はスポーツバッグを抱え教室を出ようとしていた。
「今晩うちで王子の歓迎パーティするんだけど、よかったら来ない?」
「そいつの?」
「あ、してくれるそうなんですよ」
 照れ笑いをするシーバリウ
「私も出るからあんたも出なさい」
「姉さんも?」
 シーバリウを一瞥する高士。笑みは消さないが視線は返すシーバリウ
「こいつ、魔法使いなんだろ?」
「そうだけど……?」
 紫恋高士の真意を測りかねている。
「あんまりこいつと一緒にいない方がいい」
「?」
「!?」
 一歩前に出るのはうめ
「魔法使いだっていいじゃない」
「別にうめさんはいいよ。でも……姉さんは巻き込むな」
「何よシスコン」
「な、俺はそういうことを言ってるんじゃ」
「ええと、お二人ともあまり熱くならないで」
 二人の間に割って入ろうとするシーバリウ
「お前は黙って」
 ろっという声と共に放たれる左ストレート。シーバリウは反応してうめの肩を抱くようにしつつ躱す。
「お、躱したな」
「暴力はいけません」
「躱せるんだろ? なら問題ない!」
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